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アメリカで学んだこと

アメリカ地図私が学んだ「パシフィック大学オプトメリー学部」は、オレゴン州のフォレストグローブという小さな町にあります。

30代半ば以降の人なら、「オレゴンから愛」というテレビドラマがあったことを覚えていらっしゃるかもしれません。
でも、「オレゴンって、どこにあるの?」と聞かれて、正確に答えられる人はほとんどいないと思います。
カリフォルニアの上、上図で赤く塗りつぶしているところが、オレゴン州です。

オレゴンの図左図は、オレゴン州の略図です。

青い四角が、フォレストグローブの位置です。
赤い四角がポートランドという都市の位置です。
留学当時はデルタ航空が、成田からポートランド国際空港までの直行便を出していました。

フォレストグローブは空港から車で50分程度、のどかなのどかな田舎町です。町自体には、これといった観光名所はありませんが、きれいな海や滝や山へ、車で1~2時間で行けます。

標高3425メートルの「マウントフッド」。
マウントフッド

世界で3番目に大きい、一枚岩「ヘイスタックロック」を望む「キャノンビーチ」。
キャノンビーチ

西海岸なので、日の入りが見られます。
日の入り

全米第5位、年間を通して水が落ちている滝では、全米第2位の高度(189m)がある「マルトノマフォールズ」。
マルトノマフォールズ


●パシフィック大学
1849年に創立された私立大学です。
通常の学士課程の他に、オプトメトリー学部をはじめとして、教育学、心理学、作業療法などの大学院課程があります。

つまり、オプトメトリー学部へは大卒でないと入れないわけです。
ですから学生の年齢が高く、結婚はもちろん、子供を育てながら学んでいる人もいます。

オプトメトリー学部で4年間学び、国および州の試験に合格すると、「Doctor of Optometry」として、開業資格を得ることができます。
私は、日本で働くことが決まっていましたので、ドクターコースではなく、トピックを絞って学ぶマスターコースを修了しました。そのため開業資格は持っていません。
肩書きは「Master of Science in Clinical Optometry」です。

渡米した年が、創立150周年でした。
看板前

ビーチバレーができます。9月~3月ごろまでは、雨か曇りの日ばかりなので、水浸しです。
ビーチバレーコート

春には桜が咲きます。芝生の上で昼寝もできます。
桜

渡米した時期に落成したばかりの、オプトメトリー学部新校舎。
校舎

教室です。講義はほとんどの教授がパワーポイントを使います。
学生の机には、パソコン用にコンセントとモジュラージャックがついていました。
教室

校舎内には、眼の検査一般や、ロービジョン、視機能トレーニングなどに対応できるクリニックがあり、学生がインターンとして患者さんと相対します。
クリニック

プレゼンをすることもあります。日本語でやるのとは勝手がとっても違います。
プレゼンテーション プレゼンテーション

家に帰るとだらけてしまうので、大学の図書館で勉強します。
図書館は、通常深夜0時まで、試験期間中は1時まで開いています。
ふだんの図書館はガラガラなので、大きな机を占領できるのです。
勉強のお供は、たいていペプシ。私はコカ・コーラ派ですが、自販機がペプシなので仕方ありません。
最初の試験が終わった後、張り詰めていた気が緩んだのか、高熱を出しました。
でも、アメリカの風邪薬はよく効くようで、あっという間に熱が下がりました。

図書館 図書館

2001年5月、嘘偽りなく卒業しました。
卒業式

一番お世話になったDr.Cooperと。
ドクタークーパーと


Vision Training (ビジョントレーニング)
私がメインで学んできたトピックです。
簡潔に言えば「眼のトレーニング」ですが、下記のようなさまざまなケースに対応するものがあります。

① 斜視・弱視といった「両眼視機能異常」
② 「両眼のチームワーク」「ピント合わせの機能」「眼球運動」が低下する 「両眼視機能不良」
③ Visual Perception (視知覚・視覚認知)
④ スポーツビジョン
⑤ 大脳の視覚野へダメージを受けたあとのリハビリテーション

上記のうち、私は①~③を中心に学んでおります。

講義で理論的なことを学ぶだけではなく、実践も必要です。
私自身が両眼視機能不良の要素を持っていたため、在学中は学内のクリニックで実際に3ヵ月間のトレーニングを経験しました。
また、インターンと一緒に、クリニックに訪れた患者さんのケアに携わり、トレーニングの流れや数々のテクニックを吸収しました。

フリッパーレンズ SOMS ACU VISION トランポリン
Distance Rock Parquetryblock Brockstring balance beam 


●クリニック見学
在学中は、学内のクリニックしか見ていませんでしたが、他のクリニックでの取り組み方も参考にしたいと考え、卒業後に幾つかのクリニックを時間をかけて見学させていただきました。

★オレゴン州ユージーン、およびスプリングフィールドにて
大学のあるフォレストグローブから車で2時間半ほど南の地域です。
この地域のクリニックは、私が学んできたトレーニングテクニックはもちろんですが、まったく別の観点からのアプローチも取り入れていました。
それは「Primitive Survival Reflex」に対するケアーです。

「原始反射」と和訳されているこの反射は、新生児に特有の反射です。いろいろな種類の反射がありますが、これらは生後数ヵ月の間に大脳の高等領域によって、制御・抑制をされていくものです。
原始反射は、新生児が母体から出て、新しい環境の中で生き抜いていくために最低限必要な「反射」であり、同時に随意的な技能を修得するためのトレーニング的な役割を果たす、とても重要なものです。

ところが、原始反射はある一定の時期までに完全に抑制されないと、姿勢反射の確立をはじめ、高度なボディコントロール能力の発達を阻害し、視覚システムの正常な発達にも悪影響を及ぼすと考えられています。

クリニックでは「視覚システムの正常な発達のために、適切な時期に抑制されるべき反射」として、

① The Moro Reflex (モロ反射)
② The Asymmetrical Tonic Neck Reflex (非対称性緊張性頸反射)
③ The Tonic Labyrinthine Reflex (緊張性迷路反射)
④ The Symmetrical Tonic Neck Reflex (対称性緊張性頸反射)

の四種類を上げ、それぞれの反射が残存していないかのチェックを行うとともに、残存していれば、それを可能な限り取り除くことができるようなトレーニングを実施していました。

そのトレーニングの多くは、前庭機能(バランス感覚)や、眼と体・手の協調運動の向上にもつながる「Gross Moter Activity (粗大運動)」です。

原始反射については、大学で全く学ばなかったため、このクリニック見学は大きな驚きと刺激を与えてくれました。

※ここで学んできた内容については、2002年5月に日本オプトメトリック協会主催のセミナーにおいて発表し、その要約が2002年発行の『JOAジャーナル Vol.20 No.20』に掲載されております。

McKENZIE VISION CENTERのトレーニングルーム。
トレーニングルーム

Associates in Vision Careのトレーニングルーム。
トレーニングルーム

LIFE TIME eye careのトレーニングルーム
トレーニングルーム

この地域には1ヵ月半滞在しました。
その間は、ウィークリーマンション風のホテル住まいでした。
小さなキッチン付きですが、風呂好きの私にとっては、バスタブがなくシャワーのみだったのが残念でした。

ホテル

★コロラド州デンバー郊外にて
独特のアプローチをしているクリニックと聞いていたので、短期間でしたが見学させていただきました。

原始反射についての積極的なケアーはありませんでしたが、Gross Motor Activityは取り入れていました。
ここではGross Motor Activityを行う際、日常視とはちょっと違った空間の見え方になる「Yoked Prism」をセットしたメガネを装用します。
簡単に言ってしまえば、非日常視の中で体を動かすことで、脳や体の活性化を図ることがねらいのようです。

これまた初めて目の当たりにするトレーニングテクニックで、この分野の奥深さをまざまざと見せつけられました。

Preventive Family Vision Careのトレーニングルーム。
一度に4人くらいをまとめてトレーニングします。

トレーニングルーム
一週間の滞在でした。
滞在拠点は、ちょっとした都市には必ずある「モーテル6」。
ここにもバスタブがなく、シャワーだけでした。夏場でよかったです。
「モーテル6」には何箇所か泊まったことがありましたが、バスタブがなかったのはここだけです。
比較的、低価格だったので仕方ありません。


★イリノイ州シカゴ郊外にて
2001年9月11日に起きた同時多発テロの5日後に、ポートランドから飛行機でシカゴへ移動しました。空港の警戒が非常に厳しく、とても緊張したのを覚えています。

お世話になったのは「Elgin Family Eye Care
日本人のドクターが営んでいるクリニックです。
ここはトレーニングに力を入れているわけではなく、いわゆる一般的なオプトメトリストのクリニックです。
本場のオプトメトリストの業務を、約1ヵ月、つぶさに観察させてもらいました。

滞在中は、クリニックから車で一時間ほどの距離にある、ドクターのご自宅に泊めてもらいました。二階へ上がるのに、らせん風の階段を登っていく、とっても大きなお家です。庭には、子供が5~6人一度に遊べるようなトランポリンがありました。私は乗りませんでしたけど。


★アメリカで本場のオプトメトリーを学び、オプトメトリーの奥の深さを痛感できたこと、そしてアメリカで生活することにより、たくさんの人と出会い、さまざまなものを見てこられたことは、私にとってかけがえのない財産になっています。
この経験がなければ、今の私はありません。
アメリカで勉強させていただけたことに、心から感謝しております。

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